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『図説 室町幕府』著者・丸山裕之氏インタビュー!

『図説 室町幕府』著者・丸山裕之氏インタビュー!

「室町時代の専門書の副読本にピッタリ!」「複雑だと思っていた組織、制度、戦乱が項目立てて説明されていてわかりやすい!」といったお声を多くの方からいただいている『図説 室町幕府』。ありそうでなかった本・こんな本が欲しかったということで、発売直後に即重版が決まったほどでした…!今回は、本書の著者でもあり、弊社の編集長でもある丸山裕之氏にインタビューをさせていただきました!   



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『図説 室町幕府』を執筆されるきっかけは何だったのでしょうか?

2017年に、室町幕府の将軍全15代と幕府で活躍した兄弟たちを取り上げた榎原雅治・清水克行編『室町幕府将軍列伝』を刊行したのですが、同書の企画・編集を進めるなかで、「この本で室町幕府の将軍についてはよくわかるようになるけど、そもそも室町幕府ってどういう政権・組織だったんだろう?そういえば、室町幕府をわかりやすく解説した本はなかったな」と思ったのが、最初のきっかけです。
そして近年、呉座勇一先生の『応仁の乱』や亀田俊和先生の『観応の擾乱』、峰岸純夫先生の『享徳の乱』など、室町時代の戦乱を扱った一般書が多数刊行され、一種の〝室町ブーム〟が起こりつつありますが、それらの書籍をより深く理解するためのツールがあったらいいなと考え、執筆に踏み切りました。



執筆されるうえで、意識した所やこだわった所はどのあたりでしょうか?

最初は室町幕府の通史を書こうかなとも考えたのですが、大枠の歴史については、各出版社から刊行されている室町時代の通史ですでに書かれているので、あえて書く必要はないのかなと思いました。そこで、何か特色を出したいなと考えたところ、それまでも用語や概念が難しくて理解できないという感想が耳に入っていましたし、室町幕府の機構・役職や政策を個別に解説したらわかりやすくなるのではないかと思い、項目別に執筆することに決めました。
また、そもそもが地味な時代、地味な幕府なので、文章をメインにしてしまうと取っつきづらいだろうなと考え、「図説」というスタイルを取ることにしました。それも、ただ写真を並べるだけだとつまらないと思い、文章はくどくならないよう要領よくまとめることにし、
フローチャートや概念図を多用することで、視覚的にもわかりやすくなるよう意識しています。イラストやセリフにもこだわりました。



実際に『図説 室町幕府』を執筆されてみて、書くのが楽しかったところ、逆に難しかったところはありましたか?

項目別にまとめることに決まったので、まずはどの項目を取り上げるのか、取捨選択をするのに苦労しました。実際に、本当は他にも取り上げたい項目はあったのですが、あまりマニアックにするのもどうかなと思いますし、ページ数の都合で泣く泣くカットした項目もあります。
逆に、
編集者が執筆するということで、「こんな写真や図版を掲載したらよりわかりやすくなるのではないか」とか「読者の方に驚いてもらえるのではないか」と考えながら執筆できたのは楽しかったですね。そして、書き進めるなかで新たな発見もたくさんありましたので、私としてもとても勉強になりました。


新たな発見があったと言われましたが、書く前と後とで、室町幕府に対する認識が変わったところはありましたか?

そうですね。室町時代は比較的平和な時代だったとイメージされることが多いと思うのですが、こと幕府に限っては全然そんなことはないなと。他の時代の幕府と比べても、とにかく内乱や政争が多い。とくに鎌倉公方や明応の政変で将軍家が二つに分裂した後など、将軍の一族同士で戦争しているというのは室町幕府だけの特徴なんだと実感しました。しかも、頻発する内乱や政争と、政策や政治体制とが密接にリンクしているなと。そこで、当初は考えていなかったのですが、途中で急遽、第3部として「幕府を揺るがした合戦・政争」という項目を立て、第1部の「幕府を支える人びと」や第2部の「基本となった政策・制度」と相互補完できるかたちにしました。そのあたりも本書の読みどころのひとつですね。


200年以上続いた室町幕府ということで、登場人物がたくさん出てきますが、1番好きな人物は誰でしょうか?

『室町幕府将軍列伝』では8代将軍足利義政を執筆させていただいたのですが、実は義政の父である6代将軍足利義教が好きです。青蓮院に入って天台座主という宗教界のトップに立った後、兄の義持が後継者を決めずに死去したことから急遽くじ引きで将軍就任が決まり、さらに最後は嘉吉の乱で家臣に殺害されるという波瀾万丈な一生もさることながら、独裁者のイメージが強いながらも、それは実際には彼の理想の高さの裏返しという部分にも惹かれます。
ちなみに余談ですが、幕府ではなく室町時代という括りで考えると、『康富記』という日記を残した朝廷の下級官人の中原康富という人物が1番好きですね。いずれ中原康富の伝記を書いてみたいなとも思いますが、さすがにGOサインは出ないでしょうね(笑)



最後に、読者の方に一言お願いします!

ご購入いただいた皆さま、そして本書をお読みいただいた皆さま、誠にありがとうございます。ネット上の反応等を見ましても、「わかりやすい」ですとか「便利」だという感想がたくさん上がっており、嬉しく思っています。本当にありがとうございました。
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編集長、お忙しい中インタビューにお答えいただき本当にありがとうございました!

本書の内容とも関わりのあるセミナー(戎光祥ヒストリカルセミナーvol.5「鎌倉府と東国の動乱」)を来年の1/19(土)に新宿にて開催いたします。すでにお席の半分以上が埋まっておりますので、興味をお持ちくださった方はお早めにお申し込みください!駒見敬祐先生、植田真平先生、石橋一展先生をお招きし、鎌倉府と東国の動乱について解説していただきます。関東に拠点が置かれた鎌倉府、そして巻き起こった数々の動乱!京都の室町幕府とはいかなる関係にあったのか!?今回は3つの動乱(上杉禅秀の乱・永享の乱・結城合戦)を取り上げ、最新の研究成果から鎌倉府の特質・魅力に迫ります。

インタビュー日:2018年10月24日

2018-10-25 09:55:21

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