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柴裕之先生!『図説 豊臣秀吉』インタビュー!

柴裕之先生!『図説 豊臣秀吉』インタビュー!

シリーズ・実像に迫る017『清須会議』(単著)、『図説 明智光秀』(編著)、すずき孔著『マンガで読む 新研究 織田信長』『マンガで読む 信長武将列伝』(監修)など、弊社で多くの書籍を刊行されている柴裕之先生に、最新刊の『図説 豊臣秀吉』について読みどころなどをお聞きいたしました!



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①『図説 豊臣秀吉』の依頼を受けたときの率直な感想をお聞かせください。

織田信長の家臣から天下人へと台頭した秀吉は謎の前半生をもつうえ、前半生以後は数多くの業績があり、なおかつその業績についての評価も見解が分かれることもあって、はたして刊行することができるのか、その気持ちが先にありました。
一方で、
ここで秀吉についての書籍をつくることができたら、それは自分はもちろん多くの方に、現在は秀吉がどのように描けているのか、確認する機会になるかと思いましたので、言っていることが矛盾するようですが(?)、『図説 明智光秀』のときより積極的にやってみようという気もありました。


②いろいろと評価がわかれる豊臣秀吉ですが、書くのが難しかったところや、逆に楽しかったところはありましたか?
  
まずは『図説 明智光秀』のときと同じですが、やはり前半生ではないでしょうか
生年月日や生まれた場所などはある程度わかるのですが、信長に仕え同時代の史料に登場するまでの秀吉は不明なことばかりでした。
また「唐入り」についても、いろいろ事実はわかっていますが、なぜ起きたのかとなると、見解が分かれることがあり、さらには東アジア世界、いまでいえば国際社会にあたりますが、その動きをも視野に置かなければならないため、はたして書くことができるか、正直不安もありました。
ただ、一方で、
改めていまわかっていることを確認し、さらには史料から探っていくと、このようにとらえればよいのではないかということがわかっていき、それに快感を感じているところもありましたが……(笑)。
いずれにせよ、刊行したいまとなっては、執筆することによって多くのことが自分なりにわかっていき、楽しかったという感想しか思いあたりません。



③今回は秀吉の生涯と家臣、秀吉死去後のイメージ形成など話題が豊富かと思いますが、ズバリ本書の読みどころや推しはどこでしょうか?

ズバリすべてです!
実は、今回よくわからないのですが、これまでの書籍と違って(そんなこといいますと戎光祥出版の編集担当者さんにお叱りを受けそうですが……怖々)、有能な今後の研究を担っていく執筆者さんたちのお力を借りたおかげか、いまわかっている秀吉像=最新の秀吉研究の成果を提示することができたという非常に手応えを感じています
もちろん冷静にみれば、まだまだ明らかになっていることは多くありますので、それを提示することができなかったところは反省すべきですが。いずれにせよ、本文、そしてたくさんの図版・写真を見ていただき、改めて秀吉という大きな存在を知っていただきたいという思いで一杯です。



④柴先生は『図説 明智光秀』・『図説 豊臣秀吉』など織田氏に関連する書籍を刊行されてきましたが、そこで明らかになってきたことや、一方でこれらの書籍を通じて浮き彫りになってきた今後の研究課題などはございますでしょうか?

まずあげられることは、やはりその時代や社会のなかで、信長や秀吉らがどのような人物としてあったのか、これを私は「同時代人像」といっていますが、それがはっきりわかってきたことでしょうか。
そのうえで信長・秀吉が進め実現した国内統合=「天下一統」のあり方、それはこの時代の日本、そしてその社会がどのようにあったかということにもなりますが、それが少しでも明らかになったきたことではないでしょうか。
すでに『徳川家康 境界の領主から天下人へ』(平凡社〈中世から近世へ〉、2017年)で、その先も展望していますが、さらにその実態の解明深化を続けていかなければ、中世から近世への移行期像をとらえていくことができないかと思います。そのために、いま研究課題としているのは、1つは
秀吉死後の動静と徳川氏の天下人化をまだ荒削りですのでしっかり把握すること、もう1つは各地を治める戦国から近世初期の領域権力による領国支配の実態解明ですかね。
その一方で、
信長・家康が登場前の織田家や松平家のさらなる動向の解明ということにも興味持っています。


⑤今回は秀吉でしたが、今後研究に取り組んでみたい武将などはおりますでしょうか?

『図説 明智光秀』刊行のインタビューの際にも申しましたが、まずは織田期であれば柴田勝家でしょうか。これも言うだけになってしまっていますが……。
また豊臣期であれば、改めて秀吉直臣の豊臣譜代大名に興味がありますが、まだ具体的に史料を蒐集したとか作業をしているわけではないので、具体的な人名をあげるのは差し控えますが。いずれにせよ、取り組んでみたいことはいろいろあります!



⑥最後に読者の皆さまに一言お願いします!

先程も申しましたが、秀吉について現在わかっている基本的な事柄は、この『図説 豊臣秀吉』に反映することができたかと思います。
もちろん、これからわかってくることも多々あるかと思いますので、本書を土台に、研究がさらに進んでいき、また皆さんにさらなる秀吉の実像が提示されていくことを願ってやみません。
いま改めて、秀吉とはどのような人物であったのか、この本を是非ともお読みいただき、知っていただければと思います。よろしくお願い致します。


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柴先生、大変お忙しい中インタビューにご対応くださり誠にありがとうございました!
歴史上でも著名な豊臣秀吉に関する最新の研究成果が詰まった『図説 豊臣秀吉』について、多くの方に手にとっていただきたいお気持ちを強く感じました。オールカラーで読み応え十分ですので、ぜひお読みいただけると幸いです。


インタビュー日時:2020年7月30日  

2020-07-31 11:40:45

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